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KYOTOの夏 2009.葉月 |
〜二日目〜

夏のKYOTO二日目は、

出町柳から叡山電鉄に揺られて。

終点の鞍馬に着きましたが、

ディストネーションはまだ先です。

参道のお茶屋さんで、ちょっとひとやすみ。

蓬を練りこんだお餅に、

喉越しの良い心太。

淡い抹茶オーレに、

冷たいジェラードと、

甘味のオンパレード!

山深い鞍馬から、

更に山深い花背へ。

摘み草料理で有名な“美山荘”、

花背の峠を越えた、

KYOの里山のお宿です。

お宿に荷物を預け、

Sato-Yamaを散策します。

観光名所はございません。

苔に、

野花に、

清流。

あるのは自然と、

長閑な風景だけですが、

人の目には見えない、

何かがあるかも知れません。

生命の尊さも、

感じることができます。

このお寺の宿坊として、

参拝客を泊めたのが、

美山荘の始まりだそうです。

そうそう、美味しい空気があることも、

忘れてはいけません。

お部屋は“しゃくなげ”、

宿泊棟となる川の棟の、

一番奥にあるお部屋です。

素晴らしい建築美は、

“俵屋”さんと同じ中村外二工務店。

“石葉”、“藤井荘”につづき、

月見台もあります。

障子窓のおかげで明るい雪隠。

一服したら、

湯浴み。

お部屋にはお風呂がないので、

貸切り風呂を利用します。

でも、この眺め!

お部屋に戻ると団扇と蚊取り線香が用意され、

冷えた西瓜が届けられます。

お待ちかねの夕餉は母屋、山の棟で。

個室もありますが囲炉裏型のカウンターへ、

調理がライブで愉しめます。

食前酒は地酒、

先付けはうるか。

蕗の葉に地の食材を盛り込んだ八寸。

本日のお造り、鯉のお披露目。

白味噌仕立てのお椀。

『あ、厚めでお願いします!』

洗いではございません、身厚のお刺身。

続いてのお披露目はぷりぷりの鮎、

じっくりと炭火で焼かれるのを待ちましょう。

その間にも地野菜の味噌漬、

鮎のお寿司、

鰌の空揚げと、

シャンパーニュを引き立てるお料理が。

簾越しのセミオープンキッチン。

鱧椀でお腹を温め、

本日のメインディッシュへ。

じゅん菜の酢の物と、

お茄子が絶品の焚き合わせには、

よく冷えた日本酒で。

芳しい新生姜のご飯をいただき、

お茶は味わい深い急須で。

涼しげなデザートはピーチ。

川のせせらぎが子守唄、

目覚ましは蛙の鳴き声。

本日も雨ですが、

その分、緑は鮮やか、艶やか。

雨が止んだ隙に早朝の美山荘をお散歩。

“美山荘”=お寺の参道なんです。

敷地内には路地栽培の農園も。

Sato-Yamaの風景って、

心がしっとりする上に、

食欲を増しますよね?

その前に湯浴み。

浴室は大、小ふたつ。

小さくても開放感たっぷり。

さっぱりしたら、

朝ごはん♪

目は赤々と燃える炭火に釘付け。

さらに食欲が増す梅湯。

お待たせしました、

炭火で炙った万願寺。

素朴ですが、

味わい深いお料理の数々。

お味噌汁はシンプルに新ジャガ。

どこへ行っても朝はお腹パンパン!

・・・やっぱり別腹。

テレビもなく、

携帯電話も繋がらない美山荘の滞在。

台風が関西方面を直撃しているのを知ったのは、

美山荘の帰り道でした。

そして、いよいよ・・・。
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